うみねこのなく頃に 2話「first move」
2019年に「うみねこ」アニメの新記事が読めるのはこのブログだけ!(たぶん!)
アニメのサブタイトルは全てチェス用語になっているというこだわり。
今回の「first move」は文字通り「最初の一手」。犯人側の初手ということで、手紙の犯行予告、そして第一の殺人までが第2話で描かれる。
EP1の盛り上がりポイントであるためか、第1話にも増して気合の入った回であると思われる。アニメ第2話、はっきり言って結構面白い。
夕食の席で話題に上がる「真里亞に傘を渡したのは誰?」という疑問。その後、真里亞は魔女から貰ったとされる手紙を読み上げていく。いかにもミステリーな展開だ。
原作BGM「胡散の香り」は残念ながらここでは流れない。
さすがに手紙の内容を省略は出来ないためか、読み上げシーンにはかなり尺が取られている。画像のカットでは、手前でぼやけた蝋燭の炎がゆらゆら揺れていたりして描写が細かい。
「ベアトリーチェなんて人物が、本当にいると思う?」
客室で議論する戦人と霧江。窓ガラスに反射した顔で会話させるという演出が楽しい。実体のないベアトリーチェを暗示しているかのようだ。
「俺はたぶん…今夜、殺されるだろうな」
留弗夫の言葉に合わせて雷鳴が轟く。ベタながらも不穏な雰囲気マシマシでテンションが上がってくる。
一方その頃、蔵臼は夏妃を秘密の部屋へ案内し、隠し黄金の一部と思われるインゴットを見せる。先ほどの戦人と霧江から雷のカットを繋いだ場面転換。なんかいい感じ。
いとこ組をゲストハウスに案内した紗音。使用人室には屋敷当番のはずの源次と嘉音がいた。急なシフト変更に戸惑いながらも、トランプに誘われてたことを嘉音に告げる。
「…あー、えっと、お子様方がお部屋で遊ばないかって…」
ここの台詞、紗音が話題を切り出すときの躊躇と間が自然でとても好き。
譲治からプロポーズを受けた紗音は火照った頭を冷やすべく屋敷の見回り当番へ。真っ暗な廊下に気配を感じて振り向くも、誰もいない。…立ち去る彼女の背後に黄金の蝶がひらりと舞う。
ここから原作BGM「サソリのハラワタ」に合わせて各キャラの動向が描写されるのだが、不気味かつ荘厳な曲がめちゃめちゃハマる。
そして時計の針が重なり、曲は途切れ、鳴り響く24時の鐘をバックにベアトリーチェの肖像画がドーン。ぶっちゃけ、この一連の流れについては原作を超えていると思う。
翌朝、厨房に郷田が不在であるため確認しようとする嘉音だが、落雷の影響か内線電話が故障していた。電話機を弄る動作が自然なのと、やけに嘉音が美少年なのでお気に入りのシーンである。
どうやら蔵臼たちも行方不明らしいため夏妃は金蔵の書斎へと確認に向かう。
親族の所在は判明しなかったものの、金蔵から励ましの言葉を得てホクホクしながら退室する夏妃を、扉の前で待機していた絵羽が迎えた。そこに源次が駆けてきて「庭園倉庫の様子がおかしい」と告げる。
原作では客間に戻った夏妃に嘉音が報告していたはずだが、アニメでは源次が書斎前までやって来た。まあ短い尺の中で場所が行ったり来たりするよりは、キャラが行ったり来たりする方がいいだろう。
薔薇庭園へと赴く二人には付いて行かず、絵羽はちらりと何かを気にする。今後の展開の伏線だが、細かい。
庭園倉庫に描かれる不気味な魔法陣に驚愕する一同。後からやってきた絵羽はしれっと会話に参加する。原作と違って、色々やるための時間が足りなかったので遅れたに違いない。
「……何の冗談だってんだよ、こりゃあよぉ…ッ?!」
第1のゲーム、第一の晩。朱志香の絹を裂くような悲鳴がマジで「あ、絹を裂いてる!」って感じ。
死体の描写も抜かりなく。グロ表現は視聴者を釣るためのアピールポイントである。こういうの「マジグロいからwwww」ってな感じで中高生は視聴したりするんだなあ。ただ、テレビ放送版だとモザイクはないものの黒いボカシがあった記憶がある。
「うおっ、顔が…ぐちゃぐちゃに潰されとる…」
アクマヤ! アクマノシワザヤー!
秀吉が棒読みすぎるということで話題になったこのシーン。死体の凄惨な状況をわざわざアピールするかのような台詞の不自然さが目立つ。
…というのも原作では戦人のモノローグで死体の損壊状況が語られてたところを、その役割を秀吉に押し付けた結果こういうことになったのだろう。
ただ、この秀吉。不自然ではあるんだけど、実は不自然ではない。EP1での彼のポジションを考えると……。
倉庫内の犠牲者、蔵臼、留弗夫、霧江、楼座、郷田、そしてもう一人……というところで次回に続く。