うみねこのなく頃に 8話「week square」
EP2も中盤へ。最初の死体が発見されたり、魔法バトルが始まったり、股間フリルが登場したり、赤字演出だったりと、やること盛り沢山の回。
「week square」は「相手にとって有利なマス」のことだとか。要は自陣の駒が効いてないマスのことかな?
「さて、ベアトリーチェ。お前の取った6つの駒は何なのか。楽しませてもらうぞ」
夜が明けて起床する金蔵。彼の言葉によるならば、やはり今回も一気に6人死んでしまったようである。いつものマントを羽織ってない金蔵は貴重。それにしてもベッドがでかい。
礼拝堂前で立ち尽くす楼座たち。扉には不気味な魔法陣と「Happy HALLOWEEN for MARIA」の文字が。紗音が説明するには、食堂で「礼拝堂」と書かれたメモを見つけて来てみればこの有様だったとのこと。さらに扉を開けようにも鍵が紛失しているらしい。密室状況を源次が台詞で説明してくれる。
楼座は前日に真里亞の受け取った手紙を思い出してゲストハウスへ。何事もなく寝ている真里亞の姿に安堵し、手提げの封筒から鍵を取り出す。
隣で寝ていた戦人が目覚めるも、楼座は「あなたたちはここにいなさい」と言い残して立ち去る。しかし戦人がマジでそのまま二度寝しちゃってたらどうしたんだろうな。
それはそうと、すやすや寝ている朱志香と真里亞がかわいい。戦人と譲治はジャケットくらい脱いだらいいのに。まあ、寒いのかもしれんが。(こいつら風呂とか入ってんのかな)
モザイクかけんなや!
礼拝堂へ足を踏み入れた楼座たちを待っていたのは、あまりにもグロテスクな光景。腹を割かれてお菓子を詰め込まれた親兄弟たちの死体だった…。
で、テレビ放送時はこんな感じでモザイク修正されてました。dアニメ配信版も修正verっぽい。
…それにしてもモザイク修正ってどうなん。せめて黒いモヤとかの方が雰囲気が壊れないと思うんだけどなー。無修正が見たくて円盤購入する視聴者もおらんだろうし。キャラの乳首が見たくて購入するのとはちょっと違うぞ。
金蔵への報告のため、源次と紗音が屋敷へ戻る。それと入れ違いで子供たちも礼拝堂へやって来てしまう。死体へのリアクションは子供たち担当。原作読者にトラウマを植え付けてくる楼座の嘔吐描写や七面鳥ケチャップライスの回想はなし(あれを映像で見せられても困る)。
「しかし、今度はちゃんと顔が分かる! つまり容疑者を絞ることができるというわけだ!」
そしてメタ世界パートへ。前回のゲームと違って死体の顔が判別できるため、替え玉死体を組み込んだ推理は困難に。前エピソードと視聴者の推理をメタってくる展開は燃える…はずなんだけど、あんまり盛り上がらない。BGMもないし。
謎の来客ベアトリーチェが犯人だと予想して礼拝堂を飛び出す朱志香。嘉音と郷田が後を追う。
一方、譲治は卓上に積まれた黄金のインゴットを発見。そんな…カボチャの中に置くなよ。ちなみにその後の礼拝堂レリーフのくだりはカット。重要っちゃ重要だけど本筋には影響ないか。
嘉音のマスターキーを借りて貴賓室に飛び込む朱志香。鍵をポケットにしまうところは今後の伏線になるので忘れず描写する。
卓上にはベアトリーチェからの怪文書。大原さやかの演技によってりムカつき度アップ。
喘息の発作を起こした朱志香は、嘉音を伴って自室へと戻る。薬で症状が収まったことを見届けたので退室しようとする嘉音を朱志香は引き止め…られない。
「人の心がくみ取れぬ、だからお前は"家具"なのよ」
そこにベアトリーチェが登場。駆け足展開だけど、ここのテンポのよさは悪くない。
なんかいっぱい出てきた!
なんのアニメやねん。
ということで新規視聴者も度肝を抜かれる超展開、魔法バトルの開幕である。原作で召喚される山羊は一体だけなんだけど、アニメでは雑魚敵としてたくさん出てきちゃった。腕から生えるブレードのデザインが結構かっこいい。ちなみに七姉妹全員ブレードのデザインが異なるというこだわりっぷり。
往年の少年漫画アニメみたいな引きでBパートへ。
Bパートは礼拝堂で発見されたという手紙の話から始まる。内容的にはEP1で真里亞が読み上げたものと同じものっぽい。前日に楼座が渡されたやつかな?
一方その頃、朱志香の部屋では激しいバトルが繰り広げられていた。客間との温度差も激しい。アクションシーンも結構動いてるんだけど、あんまり面白みがないのはなんでだろう。
山羊を殲滅し、今度は大将であるベアトリーチェに飛び掛かる嘉音。ここはかっこいい!
嘉音の攻撃をかわし、彼を"家具"と罵るベアト。そこに傍観していた朱志香が割り込み、彼はニンゲンだと反論する。その言葉を聞いた魔女は、二人を第ニの晩の生贄にすることを決定する。
ベアトが召喚したのは少女の姿をした上級家具、色欲のアスモデウス。視聴者のみんな、展開について来れてるか?
アスモデウスの声は豊崎愛生が担当。2009年当時といえば「けいおん!」ブームの真っただ中でした。七姉妹のキャストはEP1の途中くらいに全員発表されており「一体この新キャラたちは誰なんだ…」とアニメ新規勢を困惑させてたりもした。
BGM「システム零」はアニメ独自の選曲。これが異様にハマってて、逆に原作読んでるときにBGMが違ってて「アレ?」って思っちゃうくらい。
作画の色指定ミス。そこを肌色にしちゃうのはマズくない?
アスモデウスは悪魔の杭へと姿を変えて嘉音に襲い掛かる。…しかし七杭のSEって壁や天井なんかに跳ね返ってる音だと思うんだけど、アニメだと真っ直ぐ飛んでるときにもカンカン響いてて何なのかもはや分からん。
「読みが当たったぜ、ざまぁみやがれ…」
嘉音の背後に迫る悪魔の杭だったが、朱志香が自らの命を犠牲にして庇う。
続いて魔女は憤怒のサタンを召喚する。キャストは日笠陽子。ここに唯ちゃんと澪ちゃんが揃ったというわけだ。
しかしサタンが杭の姿に化ける動作がクソダサい。あまりにもダサい。勘弁してくれ。
「僕の…本当の名前は…」
今際の際、最後の力を振り絞り互いに手を伸ばす二人。嘉音が、ニンゲンとしての本当の名前を告げようとするも、既に朱志香は息絶えていた。
それでも嘉音は、せめて彼女の元に手を伸ばそうと足掻く。しかし、届かない。
BGMは「Requiem」。駆け足急展開ながらも、ここのシーンには非常に心を揺さぶられた。
真里亞による魔法陣の解説。EP1でカットした部分の補足的な意味合いもあるのかな。
そして譲治が礼拝堂の施錠について言及する。犯人はどうやって礼拝堂を施錠したのか。
ここで再びメタ世界パート。密室殺人に対し、戦人は「隠し扉」などの可能性を考慮するなら推理不可能だと主張。
「これから先、妾が真実を語る場合は赤い文字でその文章を示す」
「推理不能」という逃げ口上を防ぐため、赤字ルールを提案するベアトリーチェ。サウンドノベルならではの演出を一体どうやってアニメ化するのかと思っていたら、普通に文字が流れてきたでござる。
でも当時のインタビューだと「今後の話では赤字の演出を色々と工夫してみる」って語られていた記憶があるな。いやー期待してますよ、ねえ、今千秋監督。
BGM「suspicion」をバックに推理議論を始める二人。赤い文字の流れるスピードが速すぎて読みづらい。いやテキストを読ませるつもりはないんだろうけど。
なんやかんやで「犯人が真里亞の手提げから鍵を持ち出して、使用後に再び封筒に戻した」という推理に至る戦人。しかし熱い論戦というよりは、就活生の集団討論みたいな淡白さだ。BGMも落ち着いたままだし、そもそも戦人が苦戦しないのでカタルシスがない…。
そして金蔵のウィンチェスター銃を手にした楼座が客間へと戻ってきたところで8話終了。
改めて見返しても、消化すべきシナリオに尺が追いついていない感が半端ない。魔法バトルだけならまだしも、メタ世界や赤字も詰め込まないといけないのがなー。推理に必要な伏線はちゃんと描くつもりでいるようだし。
なんか、だいぶ怪しくなってきたぞ…。